女性の社会進出がめざましく、行政も社会参画を支援している世の中。まるで働かない女性が怠け者で悪いという印象さえ受けることがある。これは、女性の職業として「主婦業」というのが相変わらず認知されていないということの現れではないかと思う。
保険のセールスが、保険金を算出するときに主婦の家事労働を賃金化し、「奥さんに万が一のことがあった場合、家政婦を雇うと毎月これだけ必要ですよ」という金額は30万以上。なのに、ちゃんとした職業として認められない要因はどこにあるのだろう。
以前にテレビ番組で取りあげられた会社は、男性が外で仕事に集中できるようにするために家庭を守る専業主婦への手当として、家族手当を5万円支給していた。テレビに取材された建前かもしれないが、「奥さんが家を守ってくれるからこそ、夫が安心して企業に貢献できるから」ということだった。
子どもを預けて働くと、例え正社員でも手取りから保育料などを差し引けば実質家計に入ってくる額は、この会社が出している家族手当とあまり変わらない。子どもと24時間関わる精神的ストレスや、社会から隔離されているという精神的ストレスはなくなるかもしれないが、外で働く道を選んでもまた別の精神的ストレスが発生する。
そう考えれば、働く派も働かない派もどっちもどっちで楽ではない。そこで重要なのは、今自分がどうしたいかではないだろうか。子どもの今を見つめていたいのか、それとも今の自分を受け入れてくれる社会に出て、今の自分を大事にするのか。母である前に一人の人間なのだから自分の人生どちらを選んでもいいと思う。自分さえ納得できれば。大事なのは自分の気持ち……
あなたは働く派?働かない派?
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