この度の『復活!公園遊び〜東北巡業〜』は、 やまつみスポーツクラブの武海副理事長・加藤理事・下屋敷理事、 そして(株)SC鳥取の川口千博さん、仁宮洋輔さんの5名で、 2泊4日の行程で行ってきました。
7月16日(土)の朝4:00に車で米子を出発し、 20:00に宿泊先である岩手県盛岡市に到着。
宿泊先のホテルも1週間前から予約がびっしり詰まっていました。
それは何故かというと、 盛岡市から今回被害を受けた沿岸地域までは車で2時間はかかるのですが、 被災地での復興作業にあたる遠方からの作業員やボランティアの方々がたくさんいらっしゃって予約でいっぱいらしいのです。
震災から4ヶ月が過ぎてもなおこのような状態ですので、 復興までの道のりの険しさを感じるとともに、 多くの方々の熱い気持ちに胸が締めつけられました。
翌日7月17日(日)の早朝に盛岡を出発したのですが、 大船渡市までの2時間の間に多くの県外車を見かけ、 僕らと同じような思いで来られたんだなーと思うと、 ここでも熱い気持ちになりました。
最初に公園遊びを行った「地ノ森仮設住宅」には、 愛知県から「NPO法人 愛知ネット」の皆さんがボランティアで炊き出しをしておられました。
お話を伺うと、 震災直後から定期的に炊き出しを行っているようです。 遠く西日本からの支援に大船渡にお世話になった僕も感謝の気持ちでいっぱいになりました。
その炊き出しの場で僕らもそうめんをごちそうになったのですが、 そこでの仮設住宅に住まわれてる皆さんの明るさと笑顔に何か心が晴れたような気がしました。
杞憂だったんだと、 そして皆さん本当に強い心をお持ちで、 前を向いてらっしゃるんだと。
ただ、 炊き出しをしても集合所に現れず、 仮設住宅にこもりきりになってる方もおられるそうです。 夏になり食欲も落ちてしまい気分も沈んでおられる方を、 いかに引き込んでくるかが課題だそうです。
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そしてこれが津波で被害を受けた様子です。
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一番驚いたのは海面の水位です。
堤防から水面までの距離がほんの数cmなのです。
津波の影響で水位があがったのかと思っていたら、 水位は変わっていなく、 地盤自体が沈下してしまったらしいのです。
その影響で、 高校時代に海水浴に行っていた隣町の陸前高田市の砂浜が消え、 海沿いにあった野球場も海の中に浸かってしまっていました・・。
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「今回亡くなられた方の中で意外に多かったのが、 津波を経験された方。 今回の津波は過去をさかのぼっても最大級。 それ故にここまでは大丈夫、 と思ってしまった過去の津波経験者が多く亡くなられた」
という現地の方のお話を聞きました。
私も高校時代に幾度となく防災訓練をし、 津波の恐ろしさを先人の方々に聞かされていました。
全国のどの地域よりもこの三陸地方は津波の驚異を知り、 対策をしていたはずです。
先程の現地の方のお話を聞いたときに何ともやりきれない気持ちになりました。
『経験』は大きな知識と自信になりますが、 それが逆に仇となってしまったというのは何とも皮肉なことであり、 普段の生活の中でのことに置き換えると、 「守破離」ではないですけど、 経験や事実やそれに基づく予測をもとに、 どんどん未来にリンクしていくことが重要なのではないかと思いました。
いつまでもここまででいい、ということはないんだと。
僕はそんなことを感じました。
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そして、思い出の場所が無くなるということ。
失ってみて初めて『場所』というものがいかに大切だったのかということを知りました。
大切な仲間と過ごした場所、 大切な人と語らった場所、 当時は何も感じなかった通い慣れた道さえ今では愛おしく感じます。
不変なものなど無いですが、 それだけに今を大切に生きていきたいと思いました。
そして現地での瓦礫等の撤去作業が続く中、 異国の方々が一生懸命、 それでいて楽しそうに作業をしておられました。
被災地に滞在中、 日本人より多く見かけたような心象があります。
そういった異国の方々の思いに、 深く深く感謝したいと思います。 |