「米子市再生・元気回復 ズバッと改革!熱血市政」 うわばしげとし(上場重俊)ホームページ

片山善博前鳥取県知事とのパネルディスカッション詳細

2月21日に地方自治再生市民の会主催で行われたシンポジウムのパネルディスカッションの詳細です。

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コーディネーター:曽根現慎(よなご・まちづくり塾代表世話人)
パネリスト:片山善博(慶応義塾大学教授・前鳥取県知事)
パネリスト:上場重俊(前鳥取県西部総合事務所長)

曽根現慎
 曽根現慎と申します。よろしくお願いしたいと思います。先ほどは約1時間にわたりまして片山さんのですね、お話を伺いました。最後の方は非常に熱意のある、ぐうっと力のこもったお話でございまして、なんかもう一回鳥取県知事に返り咲かれるんじゃあないか、なんかそんな気がいたしました(笑)。 皆様方と一緒に今日は表題にございます通り、「市民と考える米子の課題」と言うことで、ディスカッションして参りたいと思っております。
 今日ですね、市民と一緒になって課題を考えていただくと言うことで私のほうも、「上場さん、それから片山さん」というように呼ばせていただきたい、フレンドリーにさしてただいてご容赦願いたいと思います。
 まずは、先ほどの片山さんのご講演をお聞きになって、上場さんの方から率直なご意見を伺いたい、と思います。


1:59
上場重俊
 それでは座ったままで失礼をします。上場重俊でございます。よろしくお願いいたします。あのー私は今年60なんですけどれも、昭和23年の生まれですが、片山教授は3つ下で、確か、26年の7月29日生まれなんです。
 片山さん随分若い時、20代に県庁の地方課長、財政課長というのをお勤めになって、平成の4、5、6、7、総務部長だったんですよね。私はずっと若い頃は現場にいたんですが、県庁に行きました時に片山さんは総務部長さんで私は農林水産部の課長補佐みたいなんでお会いしました。
 当時は国際交流と言うことで、環日本海交流とか色々ありましたし、まだ大型プロジェクトの盛んな頃で、みなと博をやろうとか花回廊を造ろうとかいうことで、私も使い便利がいいもんですから、随分一緒に仕事をいたしました。
 後、知事になられましてからは地方分権というのがテーマでした。平成11年の4月に知事にご就任になってとっとり花回廊はちょうどオープンする、そうすると、12年の4月から地方分権一括法というのが施行されたんですけども鳥取県を地方分権の先進地にするんだということで、8年間片山知事のもとで一緒に仕事いたしました。
 私はゆうべから嬉しくて嬉しくてですね、なおかつ当時の資料をちょっと目を通したりして、本当に一緒に仕事をしてきたものですから、ほんとに嬉しく今日の日を迎えました。
 思い出に残りますのはやっぱり鳥取県西部地震ですよね。知事になられて、さきほど(基調講演のなかで)ミッションというお話があったんですけど、『我々はどうするんだ』、というお話がありまして、地震が起きたらですね、農林部は食糧事務所に行って炊き出しの用意をするということに実はなっていたんです。マニュアルでは。そこで、『ちょっとおかしいことないかや』、という話になって、お弁当屋と契約するとか色々しているところに、予言どおりというか地震がおきまして、地震の対策をいたしました。国が言ったから、県が言ったからというのではなくて、住民の人がどんなに困っていらっしゃるかという現実に基づいて住宅支援なんかを知事の方は決断をして、引っ張っていただきましたし、そういうこともしました。
4:40
 それからもう職員の意識改革というのがすごく大変で、片山知事の下で公共事業見直しですとか色々ありました。職員はどうしても今まで通りやりたいという、そういう気持ちがありますから、厳しい話だな、ということを受けて、管理職の我々も苦労しながら、でも、比較的早く意識改革もやったんだと思います。
 あと、全国知事会では随分片山知事、有名だったんですけど(笑)、「上場さん、企画部長してよ」、とか言われて、(知事と企画部長とで)一緒に東京なんか行くじゃないですかね。そうすると、さっきの(基調講演の中の)話で、『(人間は)嫌いじゃあないけど、言うことは言わないけん』ということで、(片山前知事は)ボーンボンと言ってですね、途中からサっといなくなるわけです。そいで、「じゃあ上場さんね」、とか言われて、代理で座りますと、よその県の知事からボンボンに悪く言われまして(笑)。黙って帰るとまた機嫌が悪いものですら、なんか一言は言って帰ったり、ま、そんな思い出がございます。
 いずれにしても、鳥取県の各市町村が、地方分権、地方自治の先進地になろうとして、ずーと頑張って来ております。そういう延長線上で、これからの将来を市民の皆さんと一緒に考えて行きたいものだと思います。永遠のテーマだと思っとりますので、今日はホントに有り難うございました。ちょっと思い出とご紹介をさしあげました。

6:10
曽根
 はい、有り難うございました。本日の会に先立ちまして市民の方々に、こういった色んな意見をいただく作業をさせていただきましたところ、厚さにして2センチ位、これだけ沢山の要望やご質問をいただいております。全部ご紹介申し上げるわけにいきませんので、ジャンルを申し上げますと、市役所の改革問題、観光問題、教育問題、医療の問題、交通、経済、サービスの問題、市町村連携、福祉の問題、文化の問題、それからスポーツ、多岐にわたりまして約10項目の色んなご質問を沢山いただいております。
 特にこの問題についてということで、今日は問題提起していくわけではございませんので、広く、皆様方からですね、ちょっと我こそはという方、これどうしても聞きたいなって言う方、いらっしゃいますでしょうか?もしいらっしゃいましたら、お手を挙げていただきまして、お名前を言っていただいて、今日はお二人いらっしゃいますので、是非ですね、これを聞きたいって言う方いらっしゃいますでしょうか? どうぞ。いらっしゃいませんでしょうか?沢山いただいておりまして、もしいらっしゃらなかったら、あ、どうぞ。こちらの方、はいどうぞ。
7:48
ご婦人(長谷川さん)
 1940年生まれの69歳、(どうぞマイク、使ってください、大丈夫ですか?)淀江から来ました、長谷川寿恵子です。名前は昔の寿と恵むには髭がついて、丁度戦中の頃の名前ですので、年齢も合致していると思うのですけども寿恵む子です。私が上場さんに一番期待していることを喋らしてもらいます。子どもの頃から、物理とか理科の時間に、静止の最大摩擦という言葉を、私は、とっても頭に刻み込んでおります。現在の米子市というのは、その中にザンブリコとつかって、職員の人も市民の人も一番底で沈んで静かに、不足言いながらブツブツ暮らしてジーと池の中に沈んでいるような状態でないかと思います。そこからはい上がって、猫泳ぎでも犬泳ぎでも何でもしてはい上がって、そこを上がっていくときに、私たちだけの力では、とっても浮き上がることも走ることも歩くことも何も出来ません。その機関車になってもらえる人を、私は上場さんだろうと思って今日まで、色々お友達にもお話をしてきている次第です。どうぞ元気で、いい智恵を沢山出してもらって、とことん引っ張っていってもらいたい上場さんですので、それをお願いしたくて手を挙げました。
曽根
 ご質問というより、エールでございましたね。有り難うございました。
もうひとかた、後ろの方で手挙げていらっしゃった方、はい、どうぞ。
9:44
学生さん(江原さん)
 本日は鳥取県米子市の出身で、今大阪の方に大学でておりまして、本日、今日片山先生来られるということで、お話を聞きたいなと思って参加させていただきました。僕、22歳なんですけれども、僕の友達とかがみんな都会にどんどん出てしまってて、将来どうするのって聞いたら、みんな米子には帰らない、と言うんです。
 優秀な友達というのはみんな米子にいなくて、みんな都会に出て、僕は米子には帰らないよ、というのは、非常に将来米子を変えていけそうな人間たちがみんな出て行くのは、人材不足になるんじゃないかな、というのが一つの心配であります。
 あともう一つのことに関しては、米子に帰ってきて米子の友達と喋ると、米子は娯楽がなくて困る、っていうんですね。何を実際娯楽としてやっているかといったら、パチンコにいってお金すられちゃった、とか、まあそんな、見てて大変だなって思うんですよね。
 若者が楽しくなれば、町にも活気が戻ると思うんですよね。なので、上場先生が市のリーダーになられましたら、是非若者が夢を持てる町づくりをやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。
曽根
 有り難うございます。今のご質問は、若者がね、地元に魅力がない、なんか帰ってくる魅力がない、なんか方策ありますか。上場さん、どうですか?
上場
 ご発言有り難うございました。片山さんが来るので、大阪から帰ってきたっていうのが、いいですよね。『上場さんが米子にいるので、上場さんに会いに東京から来た』と言ってもらえるようなトップになりたいですね。そこで『若い人が発言をしたら聞いてもらえた。米子はいいぞ、発言をしたら聞いてもらえるぜ。昔からそげだったがん。米子は元々賑やかいとこだったがん。山陰の大阪と言われたぐらい賑やかなかったがん』という風になって初めて人が来ますよね。
 その反対に、深閑として物言う者もおらんし、「どげしとおだ?」言ったらパチンコで負けた、ということだと、人が逃げていくんじゃあないでしょうか?えー、有り難うございました。そういうことで、元気にしたいと思います!
曽根
 はい、有り難うございます。どうぞ、片山さんお願いいたします。


12:50
片山
 有り難うございます。わざわざ帰ってこられて。しっかり勉強してくださいね。余談ですけどね、慶応大学にも結構鳥取県の人おられましてね、よくキャンパスで声かけられるんですよ。あの、女学生が多いんですけど。「私鳥取県出身です」と言って声かけてくれる人いるんですよね。「どこ?」って言うとね、米子ですって言う人結構います。米東だとか、北斗の人もいましたけどもね、あと、ついこの間、三日前にはね、私鳥取県出身です、こういう者ですって。マキタさんという名刺を持って、女学生ですけどね、「マキタさんと言うからには倉吉でしょう」、といったら、「えー、何で分かるんですか」って、言ってましたけども。まあそういうことで、鳥取県の学生も結構います。
 それはそれとして、実は今の学生さんの質問というのはすごく大切なことなんですよ。上場さんも非常にいいことを言われたのはね、今までね、学生の皆さんも含めて若い人があまり政治に対して発言してないんです。もっと発言してくださいと、その発言が反映するようなそういう行政にしたいということを言われた、まさにそうなんですよ。
 実はね、今、なんか行政がずれてるな、とかね、自分たちにとってあまり魅力のない行政だなというのは随所にあるのですけど、結局、やっぱり、政治やってる人も人間だから、自分たちに色々行ってくる人のことが気になるんです。ところが若い人はね、あまり言わないでしょう。政治なんかどうでもいいやとか、選挙も行かないとかいうことになって、投票率すごく低いです、若い人は。すると、政治家はどっち見るかというと、投票率の高い方を見るんですよ。高齢者の方は投票率すごく高いんですよ。律儀だから。そうすると高齢者福祉は進むんです。だけど、若い人行かないと児童福祉は進まないということになるんですね。
 是非ね、ちょっと語れば時間かかっちゃいますので、いい本紹介しておきますから、是非読んでみてください。講談社新書で昨年の暮れに出たんですけど「若者のための政治マニュアル」という本が出たんですよ。「若者のための政治マニュアル」これ若者でない人も是非読んでください。これは北海道大学の山口二郎という教授が書いた本です。私よりちょっと年下で、私、すごく仲良しの、鳥取県に何回も来たことのある学者なんですけど、彼がね、実にいい本書いてます。政治を無視する者は政治家から無視される。ようするに、選挙なんかどうでもいいやと思って政治を無視していると、政治家から無視される。そうであってはいけないので、今の方のように問題意識を持って発言するということはすごく大切なんです。そうしますとね、政治家は必ずそれを見るんです。だから、あなたがさっき言ったのに、上場さんがそれに反応したというのはね、実はそういうことなんです。
上場
 もう一つだけ付け加えさせてもらっていいですか、曽根さん。(どうぞ)
 その際ですね、すごく難しいこととか面倒なことではなくて、身の回りに起きている、何気ないことで、おかしいよな、と思うことを勇気を持って発言していただくことが大事だと思うんですよね。僕の方に求められる感性は、それがとっても大事なことだという受け止め方だと思います。勇気を持って、若い人たちが自分たちのことを話していただく、そういう意味で会場の皆さんに拍手を、先ほどの若い人に拍手をお願いいたします。是非仲間の皆さまにもそういうことを伝えていただけたら大変うれしいと思います。
曽根
 有り難うございました。さあ、これが大切なことだ、ということもあると思います。特に、いただいております中で、経済問題について是非伺ってみたいという方、いらっしゃいますでしょうか。あ、そうぞ。
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曽根
 有り難うございました。さあ、これが大切なことだ、ということもあると思います。特に、いただいております中で、経済問題について是非伺ってみたいという方、いらっしゃいますでしょうか。あ、そうぞ。


17:13
米沢
 失礼します。私、米子市民の米沢タケオと申します。平成15年から米子市の行政改革委員をしています。地方自治とのつながりに興味を持つ。一時借入金についての問題について質問したい。米子の借入金に対する支払い利息の比率が全国ワースト4。ワースト1は夕張。――――中略
利息はH19で1億900万、これは大変な無駄遣い。この無駄遣い(借金返済)に対する処方箋をお聞きしたい。
23:26
曽根
 処方箋が欲しいと言うことで、名医をご紹介します。上場さん、どうぞ。
上場
 市町村財政のことは、片山さんは実は専門家なんです。医学部の教授ばりに専門家ですけども、私も企画部長として県下19市町村の財政を見ておりましたので、実験助手くらいは出来るんですかね。
 米子市の財政の特徴というのがあります。まず、収入はですね、500億くらいの規模なんですけども、収入は安定しているんです。人にたとえると、ま、学校の先生くらいの、お金持ちじゃないけど、ちゃんと安定的に収入があると考えていただければいいと思います。ところが、少し問題があるのは、家を建てちゃったんですね。しかも借金して。かなり気張った家を建てちゃたんです。だから借入金がすごくありまして、700億位はあるんでしょうけど、返さなくちゃいけないですね。
 尚かつ家が建っているのが人様の土地なので、地代がかかるんですね。その地代が毎年毎年払わんといかんのです。尚かつ特別会計って言うんですけど、嫁さんが競馬で負けたとかですね、息子がパチンコで負けたとかですね、娘がサラ金に手出しとったかみたいなんですね、なんぼでも真水をもっていかなければいけません。つまり義務的経費がすごくかさむので、お父さんの小遣いもないような状況というのが、構造的な問題なんです。そうすると、借金をいつまでに払うんだ、というと、ずーっと先まで負担をするので、次の世代にもの凄く負担がいくのですね。尚かつ悪いことに貯金がない。一人あたりの基金というのは、日南町がトップなんですよ。日南町がトップ。あの過疎山間の日南町がトップ。お金持ち。米子市は県下で最低。一番貯金が無いです。こういう構造的な問題があります。
 で、市町村は、大山町は大山町。伯耆町は伯耆町。全部人間の健康と一緒で、特徴が違うんです。全国1800の市町村が全部苦しんでいますね。全部財政難なんですけど、で、どうなのって言うと、全部違うんです、一つ一つ。米子市について、じゃあどうするかという処方がいります。その時に私は大事なことは、情報の公開でしょうね。去年の何月でしたでしょうか、市報に、米子市の市報、皆さん見られていると思いますが、財政問題の特集がありまして、かなり綿密によく書いてありました。私は正しいいい記事だったと思います。でも、そこにやはり米沢さんが仰る借入金の話とかですね、もっと詳しく掘り下げる問題もあるし、それからやはりこれはね、特別会計を含めて専門家を入れるべきですね。民間の人の知恵とか、専門家の意見を入れて、人間の病気も一緒ですね、最新の機器で検査をして、じゃや、漢方薬でいくのがいいのか、手術がいるのか、そういうことをきちんと説明をして合意を取っていく。非常に基本的なところをやりませんと、場当たり的ではとんでもないことになりますね。それから、赤字が無くなったんで何でも出来るようなお話が一部あるんですけども、とんでも無いことでありまして、とてもとてもそういう状況ではありません。是非、まあ、今日ご発言があったことは重く受け止めさせていただきながら、基本的な問題について、詳しく精密に検討させていただけたら、と思っています。

27:28
曽根
 有り難うございました。片山さん、どうですか。
片山
 一時借入金、ていう仕組みがあるんです。これはですね、どういう事かっていうとですね、自治体の借金には2種類あるんです。3種類といってもいいかもしれませんね。
 一番目はですね、ちゃんとした借金です。これ、地方債というんですね。これは個人でいうと住宅ローンを借りるようなもんです。ちゃんとした借金。これは例えば市町村が借りる場合には、県を通じて国の同意を得たお墨付きのある借金です。
 それから2つ目は一時借入金。これは実は借金と言っても、さっきの方も言われたけど立て替え払いみたいなもんです。というのはどういう事かというと、例えば7月には自動車税がどっと入ってくる、例えば県で言いますとね、だけど6月にボーナスを払わなければいけない、公務員に。すると6月に払うお金がない。だけど7月にはちゃんと入ってくる。その一月間のつなぎで、銀行から借りておきましょうか、というのが一時借入金なんです。で、一月経ったら税金が入ってきますから、それでそのお金を銀行に返すということでチャラになる。だからこの一時借入金というのは一時ですから、年度末までは残らないんです。3月31日にはもう消えているはずなんですね。立て替えですから。これが一時借入金。ちなみに鳥取県はこれやってません、全然。そういう必要性がないので、一時借入金してません。でも、やる自治体もあります。この2種類。
 3種類というのは何かというと、夕張がやってたような闇の借金で、これは粉飾です。これは絶対やちゃあいけないです。まあ、やっているところもあります。米子市の場合は一時借入金があるのですが、それで、この一時借入金が、さっき私が言ったように7月にお金が入ってくるんだけど、6月に手持ちがないからちょっと借りますよ、というようなら、さほど問題はありません。ところが3月31日にもそれがずーっと残っているという一時借入金があるとするとすれば、かなり重傷です。あるんですよ。ありますか?というのは3月31日まで本当は残っちゃあいけないのに3月31日まで続いちゃうんですよ。で、それどうやって返すんですかというとね。3月31日と4月1日にこう日にちが変わる瞬間がありますよね、その時にぱっと借りてぱっと返すんですよ。本当は年度内に入ってくる税金とかで返さないといけないのに、あてがないから、3月31日に返すお金がないから、4月1日のこの3月31日と4月1日の切れ目のところがあるじゃあないですか、境目のところが。この境目のところを利用して、ぱっと借りてぱっと返すんです。この空白の何とかというあの江川投手がやったのがありましたよね、昔。あれと同じようなことをやるのが、これまで、これは厳密に言うと違法です。というのは、あてのない借金ですから。だから、もしそれがあるとすればね、これ、実はあるところはあるんですよ、全国的には。だからご心配ないようにと言う訳じゃないんですよ。結構あるんですよ。だからそれ、やめなきゃいけないんです。もし米子市にそれがあるんだったらね、やっぱり早く、その、急には無理にしても、順次やっぱり返していって、そういう不健全なものがないようにするというのが、一つの財政の課題になるでしょうね。というのは、それはね歯止めが無くなるんですよ。もうずーっと、どんどんどん。これが実は夕張が歯止めが無くなってとうとうそれが300億円あったんです。で、そういうものがね、多くあるかどうかはね、見ようと思ったら見れます、これはね。
 市会議員さんなんか、ちゃんと見なければいけません。これは予算とか決算のなかに見るとですね、左右の中に諸収入というのが出てきますから。これが異常に多いと、怪しいなと思わなければいけません。諸収入。諸収入というのはね、普通は分類不能なものを入れる項目なんです。例えば自治体だったら税、交付税、補助金というのがあるんですけど、入れられないものもあるんです。例えば、市役所の中で落ちたものを拾ったなんてのは、あるかも知れないでしょ。こういうのを諸収入に入れるんです。だから諸収入なんてそんなに多くないんです。ところが諸収入がボーンとあるとですね、おかしいなということに。夕張は税と交付税が40億円くらいだったのです。これは家計にたとえれば給料のみたいなものです。ところが諸収入が300億円あったんです。おかしいと思うでしょう。えー、こんなに300億円。これはきっと埋蔵金だねと言う話になるんですけどね。これが闇の粉飾だったんですね。米子市の諸収入がどれくらいあるかな、ちょっと私は分かりませんけど。それを点検されると、健全度合い、不健全度合いが分かるんですね。

32:17
聴衆
 歳出に対して、歳入ですね構成比が20%位。一般予算が500億。それが決算予算で550位に膨らむ。
上場
 資料が無く空中戦になりますからちょっとこの位にして、米子市の財政を悲観的に申し上げたんですけども、ちょっと補足をさせていただきます。
 夕張はですね、人口1万でしたっけ。1万4千、今1万2千に減ったんですけども、1万ちょっとでもって600億でしたね。借金が600億。だから、米子市の場合は、14万9千、15万弱で700億ですから、米子の10倍多かったので、米子と夕張をすぐ並べるような話ではありませんから、そこはご安心をされていいと思います。
 それから、米子が何でそんな借金が多くなったの、と言うことはですね、放漫経営だったとは私は言い難いと思っているんです。それは、例えば鳥取ですと県庁所在地ですから、梨花ホールも図書館も全部県立なんですよね。それから松江だって全部県立のものがあるんです。米子はですね、10万市民、12万市民で県庁所在地並みの、歯食い縛って造ってきた訳ですよね、ある意味。それからまた、工業団地崎津なんかもですね、自前でやろうと言うことで、威勢良くやった時期がある訳です。だによって、諸先輩が全部放漫だった訳ではないので、そこはわきまえておく必要があるのではないかと思っています。
 ただあの、楽というか、軽いところというか、たいがい自治体はですね、病院を持っています。鳥取も市立病院がありますし、いろいろあるですね。県も中央病院、厚生病院ですけども。米子は米子市立病院というのを持っていない、ですね。その分医学部とか、他に依存はしていますけども。今自治体病院はすごく大変なんですよ。ですから、その点は市の財政には直撃はしておりません。その分は医学部とかに感謝をしたりとか、また何らかの対応はいると思っています。そういう米子の市の財政が持っている特質を生かしながらですね、皆さんと一緒に再建の道をきちんと合意をしていくということが、大事なのではないかと思います。以上でございます。
35:05
曽根
 有り難うございました。――中略。片山先生は血液型は何型ですか。
片山
私はO型です。
曽根
上場さんは何型ですか。
上場
O型でございます。
曽根
 何の脈略のない質問でございましたが・・・。
 ここで上場さんから片山さんに対して、私は片山さん、こんな風に思っているんだけども。片山さんから上場さんにこんな風に思っているんだけども。このお二人は僚友でございましてね、県庁の方で古いお付き合いですけども。最初に片山さんの方から上場さんに対してこんな風にイメージ持っているんだ、というところをちょっと。

36:07
片山
 庁で随分昔から一緒に仕事をしていたというお話が上場さんからありましたけども、本当にその通りなんです。
 上場さん、元々県庁の仕分けでいいますとね、農業関係の仕事をもっぱらしている人だったんですよ。大学も農学部ですから。だいたい県庁はですね、例えば農学部を出た人は、ずーっと農業の事ばっかりやるんです。それから、鳥取大学でも工学部を出た人は、土木工学というと土木部というところ、道路を造ったり橋を架けたりすることをずーっとやるんですよね。これがもう習わしなんですけど、そうなるとね、だんだん視野が固まってしまうんです。狭くなるとはいいませんけども固まってしまうんですね。自分のことだけやるようになる。これはね、やっぱりいけないんです。でも、そういう人が多いですけど。
 上場さん、農業だったんですけど、妙にね、他のことにもすごく関心が強いんですよ。珍しい人だったんです。だから、私、県で総務部長というのをやってた、総務部長っていうのは人事やったり予算やったりするんですけど、それをやっている時にね、『へー、こういう人もいるんだな』と思って実は農林部からギャッと引っこ抜いてですね、別の部の所へ持って行って、持って行って、って失礼ですけども、行ってもらって、で、別の仕事をしてもらったんです。例えば、それは工業振興とか企業誘致とか、というようなことだったんです。そうすると、やっぱり一つのバックグラウンドがあって、農業というバックグラウンド、農業というのは全体を見ますから、地域を。農業っていうのは例えば、作物だけ見るのではないんですね。作物を植える土地を見るし、そこで農業を営む人を見ます。その人のいる家庭を見ます。その家庭のある村落を見ます。だから農業はかなり幅広いんです。で、そういう人が、バックグラウンドのある人が別のことをやってね、またぐっと相乗効果がある、起きてくるんです。
 それで、ちょっと変な意味じゃあないですけど、便利使いというと変ですけどね、ちょっと困った、難しい問題、やっかいな問題がある。あ、そうだ、上場さんにやってもらおうとかね。こういう話で花回廊をやってもらったり、いろんな事をやってもらって、で私が知事やっている時には企画部長、これは結構難しいんですけどもね。これやっていただいて、それから西部総合事務所長、私の人事だったんです。
 何故かというとやっぱりね、米子を中心にした西部を包括的に総合的に見る目が必要なんですね。よく昔ね、東高西低って批判があったんですよ。米子の方から。県庁は東の方にあって東の外れにあって、東部ばかり優先しているじゃないか。西のことを無視しているんじゃないか。そういう批判があったんですよ。で、当たってないこともなかったんですよ。やっぱり。昔は。
 というのは、県庁の幹部というのはみんな東部の人が多かったんです。西部の人もいましたけどもね。西部の人もいましたけども、東部の方に移り住んで、もう西部のことはあまり関心がない人が多かったんです。東部人ばっかり県庁の幹部はあったんです。これじゃいけない。というのは、米子や境港のことが話題になると、みんな土地勘がないんです。ところが鳥取市の自分の住んでいるところはね、細い所まで全部分かる。あれ直さなければいけません。とか言ってね。
 こんなのいけないので、米子のことが分かるような県政にしようね、って言って、色々努力したんです。その時に、西部総合事務所というのを作って、そこにきちっとした幹部を置いて、西部全体を見渡す人を置くことにしたんです。それを上場さんにお願いをしたんです。そうやって、結局何が言いたいかというと、要するに、非常に昔から若い頃から、今も若いですけど、若い頃から一つの分野に固まらないで多面的な多元的な視野を持つ人だなと思って、私は随分助けてもらいました。
写真
40:12
曽根
そうですか。有り難うございました。お返しに上場さんの方から片山さんをどんな風に思っているかと言うことを伺おうと思いましたけども、時間がありませんので、後で、にさしていただきまして。片山さんは6人のお子さんがいらっしゃいまして、教育問題に非常に長けていらっしゃいますけど、ここで教育問題のことに関してご質問、あ、どうぞ。
40:36

【山口さん質問要約】
 米子市西福原の山口タカヒロでございます。高校時代上場君と同級。今は東京に住んでいる。片山先生が見えるということではせ参じた。マニフェストの中に「地域教育力を向上する」という言葉に共感した。昨年文科省が小学校に英語教育を導入する事を告示した。指導要領は2年後に実施される。小学校で英語をやるべきか否かの議論は26年間も続いていて、やっと導入が決まった。これが成功するかどうかは首長の考えにかかっている。文科省は予算がないので、自治体に任せるといっている。2年前から拠点校で研究開発している。鳥取市は2校、倉吉は1校、米子は0だ。大山町、伯耆町は1校。何で米子は0校か?そこで鳥取、松江、出雲の教育委員会に行って質問した。皆積極的だったが、米子だけは市長、教育長が「金がない、英語教育は担任にやらせればいい」といってとりあわない。地域の人材を雇う金額を私が計算したら700万円です、このようなお金ぐらいどこからでも準備できる。やるかやらないかは首長の考え一つだ。上場君にお願い、「是非、教育にお金を使ってよ!」
48:16
曽根
(上場氏に向かって)どうぞ、どうですか。

上場
 えー、片山さんと僕の共通点は血液型、O型もありますけど、二人ともですね、兼業農家といいますか、農家の息子なんです。なんか、牛飼いもしてたとか。馬草をやったとかですね。結構手伝いをさせられて大きくなりましてね。片山さんはお父さんもお母さんも先生、教員だったんですけど、私は父親も母親も農業だったんです。私の父親が、27歳の時に教育長をしていまして、日吉津の小学校など鉄筋の小学校を建てねばならんということで、27歳というと若いですよね。非常に教育ということを考えていましたので、私も教育問題にはすごく関心があります。
 そういう前置きをしておいて、片山さんの方は中教審の文科省の専門の委員さんですし、私は全然単なる野次馬なんですけど、子どものこと、この国、私たちの地域の未来は、子どもの中にあるんですよ。とにかく、子どものことに重点を置かねばならんと私は思います。どうでしょう皆さん。リーダーにはそういう熱さというか温度がないといけません。
 教育のことですか、と聞かれたら後ろを向いてですね、なんとどうですか、というような話では私はないと思っているんですね。今、全国的に見ますと、例えば京都もそうだし、横浜もそうだし、ま、いろんな所で教育の再生、教育の改革ということで、すごい運動が始まっています。ね。これは、教育基本法が、18年の秋暮れに改正になりましてですね、その時にはワーワー騒がれたけど、みんなすっかり忘れちゃうんですけど。で、先ほど山口さんからあったように、全部変わっていくんですね。それは、明治、私たちの先祖の明治立国以来、教育の方針というのは国家のための有利な人材を育ててきたんですね。
 でもこれから先は一人ひとりの人間の生きる力を培う。なおかつそれが国際的に通用できる、そういう品格のある人間になっていこうという、まあ国家戦略というか目標があるわけです。それがどれ位私たちが共有をしているのでしょうか。そこで、例えば京都ですとNPOも、企業もですよ、地域が全部総掛かりで教育に取り組んでいると思います。私は米子もですね是非とも教育改革元年、そんなに難しいことではありません。それぞれがそれをほったらかしにするのではなくて、出来る範囲で関わって行く、ということだと思っています。
 それでこの間ですね、実は私の県庁の時の仲間がですね、後藤が丘中学校の校長先生なので、今度退職なんですけどね、ちょっと遊びに行ってきたんですが、後藤が丘中学校の管内の住民の方、ちょっと手を挙げてみていただけますか。ハーイ、有り難うございます。昔は4中と言っていましたけど、何で後藤が丘中学校というのかをご存じでしょうか。後藤家が寄贈された山だからですね。米子の駅とか後藤工場は明治の話、後藤が丘中学校の山というのは昭和22年ですね。農地解放の前にあそこは後藤家が寄贈されたんです。ま、それは置いておいて、その後藤が丘中学校は今ですねいろんな行事を、自分たちで地域の人が入って一緒にやっていらっしゃいます。伯耆町の中学校はですね、大人の人が、中学校の授業を受けに行くんですよ。普通の人が教えちゃあバツなんですけど、普通の人が聞きに行ってもいいんですね。そうするとね、子どもも喜ぶし、先生も何か喜んだりするんですね。地域ぐるみでやる。それから先生にですね、教育の力を付けていただく。そうして、自治体のリーダーそのものがそういう方向へ導いていく。まあ、そんなに私は難しいことだとは思っておりませんで、そういう志を持つと言うことではないかと思います。そういう中の一つに、英語のこともあるでしょう。子どもたちの安全を守っていくガードをするとか、そういうこともあるかも知れませんね。あるいは悩みに相談にのるとか、一緒に肩を抱いて喜んであげるとか、色々なことがあるかと思いますけど、おじいさんやおばあさんの力も全部結集をしていく。隣の子も自分たちの子どもという、そういう地域になったらいいなと思っています。なお、700万円が有るか無いかというのは、ちょっと行ってみないと、どのくらい有るか分かりませんので。たぶん有るんじゃないかと思いますけど、まあ、無かったら生み出す、ということで、そういう方向で行けたら、と思いますが。あと、ご専門の。(片山氏へマイクを向けて)

53:51
片山
 私は8年間知事やりまして、県政、これは市町村も一緒ですけど、自治体行政で何が一番重要ですか、ともし聞かれたら、迷わず教育だと言います。やっぱり自治体の仕事で一番重要なのは教育です。地方自治が日本で始まったのも教育から始まったのです。明治の22年に一番の地方自治の原型が始まったんですけどもね。その時に小学校、ま、国民学校でしょうか、小学校をちゃんと経営しましょうね、というのが一番の原点なんですよね。それから戦後、中学校をちゃんと市町村はやりましょうねっていうんで合併進んだんです。中学校も経営できない市町村はダメだよっていうことで。そういう原点からしてもそうですし、私自身が自分の体験で感ずるのもやっぱり教育です。
 ところが教育がですね、なかなかすべての自治体で最優先課題として取り上げられてますかっていうと、必ずしもそうでもないんですよね。やっぱり教育は声が小さいですよ。本当に教育を熱心にやってもらいたいなって思っているんだけど、いかんせん、教育が重要だって言っている人は慎みの多い人が多いから、あまり政治面では声にならないんですよね。で、今教育現場の問題というのはいっぱい抱えています。英語の問題というのもその一つなんですけども、英語だけじゃなくて、例えば教員の多忙化。教員が皆忙しくてしょうがない。怠けてるんだろうっていう事じゃないんですよ。やっぱりね、今日教員いっぱい仕事があるんです。昔で言うとやらなくてもよかった雑務なんてのがあるんですよね。それだったら教員を雑務から解放してあげなきゃいけないから、例えば事務職をもっと増やすなんてのは一つの手かも知れないんですよね。それから、さっきいじめの話しましたけどね、不登校という問題もあるんですよ。何時までたっても解決できないでしょう?不登校の問題というのは大人の社会にもあるんですよ。出社恐怖症といって。これはメンタルケアをするんです、大体。そうすると子どもの不登校もメンタルケアが必要なケースが多いはずなんです。ところが学校にはメンタルケアをする専門家はいません、誰も。教員が一所懸命やるんですが、教員はメンタルケアの専門家じゃないから、やれどもやれども効果が出なくてくたびれちゃうんです。それもまた多忙感につながる、疲労感につながるんですよね。フィンランドなんかに行くと小学校にメンタルケアの専門家がいるんです。不登校が出るとその人の係りになる。日本で言うと心理療法士みたいな。そういうのは本当は不登校がいっぱいある学校だったら市町村は置いたらいいと思うんですよ。700万になるのかどうか知りませんけど、そんなに膨大な金額じゃないですよ。
 それから、さっき、モンスターペアレント、ま、これ和製英語ですけど、不当要求をする保護者っていっぱいいる。教員が音を上げてしまうんです。ところがそれを解決しようと思ったら、例えば弁護士さんの力を借りるなんて事が要るんですけど、それをあまりやってあげないです。教育委員会も。お金が無いから。この間京都の人に聞いたら、京都市はですね、校長会が雇っていると言うんです。弁護士を。雇っているというか、校長会が弁護士に話をつけて、相談にのってもらうあれを作っている。そのお金どうしてるんですかって言ったら、ポケットマネーですという。そりゃ無茶ですよ、そんなのは。そういう教育現場にいっぱい課題を抱えてるんだけど、経営者である市町村の教育委員会が、あんまり当事者能力を発揮していないんです。だから、なかなか問題が解決しないんです。それを解決しようと思ったら、本当は出来るんです。お金がちょっとかかりますけどもね。だけど本当は子どもの教育って重要なんだから、そこにもう少し割いてもいいなと私なんか、やっぱ思いますよね。
 後藤が丘中学、話は変わりますけど、あの、軟式テニス盛んなんですか?そんなことありません?うちの子どもがテニスやってて、県大会で負けた相手が後藤が丘中学。終わった後に教師が「知事さんスミマセン」とか言って。全然見当違いのことを言われてましたけどね(笑)。知事の息子と戦って負けなきゃいけないんじゃ、北朝鮮になるぞって言いましたけど。
 あとね、教育と共に重要なのが文化とか芸術が本当は重要だと思うんですよ。とういのは、今みたいな時になるとね、人間はね、ほんと百年に一度の危機でしょ、そうするとね、考える力が必要なんですよ。想像力。クリエイティブな。平常の時は昔のマニュアルをそのまま使うとか、先例を踏襲すればいいんですけど、未知の世界に入るとね、想像力が必要なんですよ。クリエイティブな。想像力どうやって生み出し増すかって、受験勉強からは絶対生み出されません。それを生み出す素地になるのがね、無から有を生む芸術なんですよ。例えば白い紙に筆でバッと書くでしょ。これ、無から有を生むんですよ。汚す、単にゴミにする人もいますけどキチッと書くと芸術です。キャンバスもそうでしょ。絵を描くのも。こういうゼの所に自分が挑戦する勇気を持って望むっていうのは非常に重要な経験なんです。これ芸術なんですよね。だから教育の面でも芸術科目なんてもっと重視しなきゃいけないんですけど、自治体はもうちょっと私、文化とか芸術、これ教育に並ぶものですけどね、そういうものを重視しなきゃいけないな、と思っているもんですから。これ、米子市に限りませんけどね、もう少し日本の自治体は文化、教育、芸術、そういう所に、あと、図書館の話、さっきしましたけど、図書館も含めて力入れてもらいたいなと思います。
59:40
曽根
有り難うございました。
上場
 スミマセン、もう一言。あの、後藤が丘中学の方が勝っちゃったわけですね。と、後藤が丘中学は困っちゃったんです。勝ったので。それで、何でかちゅうとですね。全国大会に行かないけなくなって、金がないので困ったわけです。ではどうしたらいいですか。そういうことをいっとったら選手や子どもは伸びませんでしょう。まあ、そんな話もあります。それから、これが実は後藤が丘中学がお作りになった郷土学習の資料なんですね。この中に今の後藤カイゴロウさんのお話だとか、西田貢はここでは無いので、イトガカズオさんと言いましてですね福祉の滋賀の非常に立派な方が米子の出身なんですけど、そのイトガカズオさんの事なんか書いてあるんです。これは先生が作られたのではなくて、地域の人がお作りになったんですね。そして読書活動なんかもしているわけです。まあそういういい事例というのも有るわけです。
 それからこの間、学力テストの開示問題があったじゃないですかね。それで、それぞれの学校の学力を開示しちゃうとそれは過当な競争を生むからという事だったんですけども、私は米子市とですね倉吉市と出雲市と松江市のはどういう水準になっているのかということくらいは、知りおいてもいいとは思っているんです。その資料を少し調べてみましたら、米子市はよそよりトップクラスだったでしょうか。それともじんわり悪いのでしょうか。これは、皆さんのご想像にお任せをいたします。そういうことに地域として関心を持たないといけないこっとではないかと思っておりますが。以上です。
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1:01:43
曽根
 はい、有り難うございました。大体予定しておりました時間を少し過ぎておりますけども、白熱した議論が戦っておりますので、財政問題につきましても、教育問題につきましてもそのようなご回答でございました。これだけ沢山いただいている中に、最後ですね、こちらの方から、ちょっと私見さしていただきまして。子育ての関係で、田中さん。はい、それからね、スポーツの問題で中尾さんそれから地域連携で播磨さん。ああ、この方々のご質問、ちょっと面白いから聞いてみましょう。まず田中さん。
田中さん
 こんにちは。子育てをしている母としてお願いと相談がある。私は事業をしていて忙しいが、子どもは小学校を卒業するまでになった。仲良し学級のあり方について。5:00まででは短すぎる。境港市では6:00までだ。土曜日も開いてほしい。
中尾さん
 夜サッカーをしている。県西部にJリーグ基準を満たしたサッカースタジアムを建ててください。ガイナーレも出来たことだから。
播間さん
 税理士です。ビジネスは米子だけにとどまっていないで県、中国地方みまたがるけども、行政も広域連携をしなければならない。日吉津村との合併も考えるべきだ。税の電子申告に対応すべきだ。
曽根
有り難うございます。上場さん、どうぞ。
上場
 有り難うございます。普通の会社に行きますとですね、出来ない理由を言うのではなくて、何が出来るかということを本当に真剣に探しますですよね。今のお三方のご意見というのはニーズですから、それに対してどうやっていけばいいのかということを真剣に、本当に考える必要があると思っています。
 まず最初の田中さんの子育ての話なんですけども小学生、といえばいいですか?小学生もですけども、保育所の子どもさんを抱えているお母さんもいらっしゃるし、まだ1才2才で、自宅で抱えていらっしゃるお母さんもいますよね。まだ子供を作りたいけど、という人もいるかも知れませんね。あらゆる段階に応じて子育てがきちんと出来るということは大事なんですけど、ところが私たちを取り巻く環境というのはリストラがあったりとか、丸号だって、イナイだって、朝早くから、コンビニ24時間やってますしね、本当に働く環境というのが、前とは全然違うわけですね。
 その時に仕事をすることと暮らしが、ワークライフバランスといいますけども、仕事と暮らしのバランスがどうとれるかとか。あるいはお父さんとお母さんがどう助け合うかとかですね、地域がどうするかをもふまえて考えていく必要があると思います。本当に困っているお母さんがものすごく多いんだと思いますから、全部に耳を澄ませて、聞いて、助け合いが出来るようにしていきたいと思っています。おれから、ガイナーレの話なんですけど、私もずーっとガイナーレを応援してきましたですね。この間塚野さんに電話して、「4月はどうしとるだ」って言ったら、「4月は鳥取だわ」って塚野さん言われます。「何で」と言ったら、「米子の東山球場は芝が冬芝で枯れとって、鳥取はグリーンが多いので」鳥取なんですって。へーえ、うそっ。私は花回廊の園長してましたので、秋に芝の種をまけば3月4月グリーンになる位は知っているわけです。要するに秋に種を蒔いていないだけなんですね。ホントにねえ。ショウのないはなしですよ。
 鳥取の湖山池のところに、県の土地にニール・スミスさんというのが牧草蒔きましてですね、グリーンフィールドを作っている。ニールさんは僕の友達ですね。あそこを貸したのは僕が貸したのですけども。だから、ニールと一緒にですね、グリーンのところ、広い原っぱを作ろうよと言ったら、いくらでも作れます。自分たちで。で、いわゆるJ基準を満たしたやつということになると、すごいお金がかかるのですが、原っぱを作ろうということになったら、こっちのもんですから。もう、鳥取にないような原っぱぐらい作れますから。荒廃農地も沢山ありますし、セイタカアワダチソウをグリーンの原っぱにしてもいいわけですよね。そういうことで出来ることを考えていったらいいと思います。
 あと、広域連携は本当にその通りなんですね。今も消防とゴミはですね、西部広域ということでやっているんですね。そこが仲良く尚かつコストを下げて協力し合っていくって大事な事じゃないですか。中海4市長会がありまして、米子と安来と松江と境と市長会有りますね。大事なことは、安来市は伯太と広瀬が一緒になった日南の奥まで含めた安来なんですよね。松江市も美保関も含めた大きな松江市です。米子はですね、淀江と合併して米子市となったんですけど、そこが中海に向いていますと、大山町や伯耆町や南部町や日野の3町は何処を向けばいいのかという問題が起きます。
 昨日でしたでしょうか、日本海新聞に書いてありましたけども、倉吉を中心にして中部はですよ、お互いの連携を深めていきます。鳥取市はかなり大きな鳥取市になっています。私は合併ということは結果として将来有るかも知れませんが、合併というのはいろんな法的な手続きが難しいわけですから、やはり広域な連携を進めていくということが絶対に大事だと思っていますので、それがまた我々のパワーの源泉になるのではないか、このように思っています。
1:10:56
曽根
 片山さんが電車の時間があるので。
上場
 まだ遅いのもありますからね。
片山
 それぞれ重要な課題なんですね。最初の田中さんの問題ですね、これはまさしく、私言ったように今自治体は何に力を入れるべきかというとね、やっぱり今生活している皆さんが本当に安心して暮らせるようにするっていうことが、私なんか一番重要だと思います。それが教育であり、福祉であり、医療である。他にもありますけどね。文化、ありますけど。だから、今おっしゃったのは本当に何を重視しますかという政策選択の問題なんです。それを決めるのが、そのトップの市長でありそれから議会なんですよね。だからどういう人を選ぶことが必要ですか、っていうことになる訳ですよね。
 考えてみたらね、そういう学級を利用しないといけない、夫婦で2馬力で働いている人じゃないですか、2馬力で税金を納めているんですよ。だったらそういうところに還元してもいいな、と私なんか思いますけどもね。だから、さっきの教育も含めてね、何を重視しますかということを、市民の声を出してそれを反映するという。これが地方自治なんですよね。
 さっきね、教育の話が出ましたけど、私なんかね、やっぱり最近思いますのはね、私なんかは子どもたちの教育環境を整えてあげることが重要だと思って、それで少人数学級ってやんたんですよ。金かかりますけどね。30人学級にするには。今見ると、聞くとね、30人学級をちょっと縮小しようかとか、教員を非常勤にしようかとかというのが県政に出てきているでしょ。非常に残念ですよね。金のないのは分かりますけどね。やっぱり教員はねきちっとした処遇をしてあげないといけませんよ。それでお金がないといいながらね、空の船にお金を出すというのはやっぱりずれているんじゃないかと思うんですよ。それがあるからさっきちょっと是は是、非は非で申し上げたんですけどね。そう言う事です。
 それから、Jリーグの話はなるほどなあと思って。ニール・スミスというのは、私も知っていますけどね、面白いおじさんでしてね、豆腐屋さんの娘さんと結婚して、本人は一生懸命ラグビーの会場造りやってますけど。そういう人の能力を活用すればね、Jリーグの基準に合うかどうかはもちろんあれですけど、ちゃんとした設備なんかは出来るんですよ。見事なもんですけどね。首長というのは、実はそういう事を考えないといけないんですよ。金が無いから出来ない。あれも出来ない。あれも出来ないじゃなくてね、ひょっとしたらこれ出来るかも知れない。あの人と協力したら出来るかも知れない。これが実はね、政治をやる人に必要なんですよね。
 私よく言うんですけどね、政治はマネジメントなんですよね。マネジメント何ですかというと、日本語で言うと管理と訳すんですけど、要するに有るものをいかに使うか。全部潤沢にありませんから出来る限り今あり合わせの物をどうやって使って、高度化していくか。人にしても物にしてもお金にしても。これがマネジメントなんですよ。だから物が無いところに、必要なところに持っていく。要らないところを省いていく。これ、マネジメントなんですよ。それを管理者と言うんですよ。ところがどうもね最近自治体ではね管理者、マネージャーである、管理者であるべきところがね、管理人みたいな人が結構いるんですよ。管理人とは何かというとね、マンションの管理人を考えたらいいんですけど、何も起こらないように、トラブルが起こらないように、物事が起こらないようにというのが管理人なんですよ。例えばマンションでね、さあ皆さん、居住者みんなでお祭りやりましょう、イベントしましょう、というのはね、これ、マネジメントですよ。会議室もあるからそこを使ってやりましょう。ところがね、じーっとしておいて下さい。トラブルも起きるかも知らないし、じーっとしていて下さい。というのが管理人なんです。管理人てのはトラブルが起きないように、故障が起きないように、というのが管理人。これじゃあいけないです。少々ね、トラブルが起きるかも知れないけど、やっぱり、持っている能力を遺憾なく発揮しましょう、というのが管理者なんですね。さっき上場さんの話を聞いていてそう思いました。
 それから、地域連携は本当に重要です。一つ問題はね、地域連携というときにね自分のことばっかり考えるんですよ、みんな。でもね、お互い様だから、相手の事を考えてあげるところから地域連携始まるんです。米子に人を集めようと思ったら、日南とか西伯郡とかそういう人のことを親身に考える、これがまず第一歩ですよ。そうすると、相手も反応して、あ、米子は頼りになるな、という話になって米子に人が集まってくるんです。これが、我さえ良ければでね、相手には全然関心がないけど、俺んとこ来い、俺んとこ来い、地域連携だといっても、それは無理です。大阪が今そうなっちゃってたんですよ。鳥取の事なんか関係ない、関心無い、だけど大阪に人集めよう、そんな太田さん無理だよと私は太田さんによく言ってたんですよ。という風に連携というのはお互い様ですから、相手のことをよく知り、相手に関心を持つ、相手に協力をするという、そういう心を持てば、合わせ鏡みたいなものですから、相手からもそういう目で見られるんだと思いますね。
1:16:15
曽根
有り難うございました。中略。
どうしても、私は最後に質問したいんだという人がおられます。浦上さん。はい、お願いします。
浦上さん
 上場後援会青年部です。リーダーになろうという、上場さんの熱い思いを是非聞かせて下さい。

上場
 何か立たないといけないような雰囲気がありますし、冒頭片山さんからありましたように私も謙虚な人間なものですから、大変言いにくいのですけどもやはり立って。
 それでは、大変時間もオーバーしましたけども、私は今日本当に嬉しい気持ちで一杯なんです。と言いますのが、本当に私は片山知事って怖い知事で、職員が萎縮しているように、そういう評判を皆さんお聞きになったことはございませんでしょうか。そうでなくて、本当に目と目を合わせれば色んな事が理解し合える、そういう関係を作って参りました。
 私は米子市で今日は大阪から帰ってきた人や、東京から帰ってきた人もいらっしゃるんですけど、やっぱりいろんな事を話を出してそのことに正面から向き合っていく、そういう地域を作って行かねばならんと思っています。私が日吉津から何でと言う人がいらっしゃいます。きっと私もそう思いました、最初。というのは、市役所に市長さんの肖像画が掛けてございまして、やはり米子の市長さんは町の真ん中の人、という印象があります。これが尾高とか大篠津とか周辺からだと、今までそういう事例がありませんから、きっと少し違う感じがあるように思います。鳥取市のことを考えますと、鳥取の市長さん、歴代県庁の部長から局長から、市長になっておられます。今の竹内さんも企画部長の私と同じ仕事をしていた方でしたから、つまり少し外のことも知っている、外から見れる立場で職をさせていただいて、地方自治、今からの時代に片山さんと一緒に培ったものをここで粉骨砕身皆さまのお役に立てたらと思って意を決したところでございます。それは一番最初に長谷川さんの方からリーダーシップという話もあったんですけと、やはりマネージャーですから、皆さんと一緒に取り組んでいくということが一番大事なところでございます。外から見て、内輪での自己満足ではなくて、外から見て米子はいいなと言われるように頑張ります。と言うことで決意表明とさせていただきます。どうか宜しくお願いいたします。片山さん、有り難うございました。
1:20:50
曽根
有り難うございました。これでお時間でございます。コーディネーターさせていただきました曽根現慎でございました。有り難うございました。
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